投稿日 : 2023年2月17日 / 最終更新 : 2023年4月6日

DC/DCコンバータが電圧レギュレータより効率が良いのは、出力電圧を制御する方式の違いに起因します。

電圧レギュレータはドライバFETのオン抵抗を調整することで出力電圧を制御します。つまり、ドライバFETで入力電圧と出力電圧の差分である入出力電位差をIC内部で電圧降下させることを意味します。
このドライバFETの電圧降下は損失となるため、理想的な電圧レギュレータの効率は “VOUT/VIN x 100” となります。

一方DC/DCコンバータは、ドライバFETのON/OFF時間を調整することで出力電圧を制御します。

ドライバFETがONしている時のオン抵抗は小さいため、オン抵抗とドライバFETに流れる電流による導通損は小さくなります。導通損以外にも、スイッチング損失等も発生しますが、それらを含めても電圧レギュレータよりも損失が小さくなり、電圧レギュレータより効率がよくなります。

上記内容は一般的な内容であり、実際には電源仕様やICの消費電流、DC/DCコンバータのオン抵抗等の要素により効率は異なってきます。
それらの条件によっては、電圧レギュレータのほうが高効率の場合もあるので、使用条件によって最適な製品を選定することが重要です。