投稿日 : 2023年10月3日 / 最終更新 : 2023年12月8日
解除遅延機能
電圧検出器の解除遅延機能とは監視電圧が解除電圧に達するとすぐに解除信号を出力せずに、一定時間経過してから解除信号を出力する機能です。この遅延時間のことを解除遅延時間と呼び、IC内部で解除遅延時間が設定されている製品と外付けのコンデンサで外調可能な製品があります。
解除遅延時間はなぜ必要か?
電源は立ち上がり直後にはリンギング等により電圧が安定しない場合があります。
このような場合、解除遅延機能の無い電圧検出器を使うと、電源電圧が変動している領域で電圧検出器の出力が”H”と“L”を繰り返す可能性があります。この”H”と”L”の繰り返しにより、後段のMCUの誤動作に繋がる可能性があります。
このような誤動作を防ぐため、電源電圧が安定してから解除信号を出力するように、解除遅延機能(解除遅延時間)が必要となります。
また電源立ち上がり以外で電源ラインが不安定になる代表的な例としては以下が挙げられます。
- 機械式スイッチのON/OFF時 (機械式スイッチのチャタリング)
- 電源ラインのインピーダンスが大きい / 配線が長い場合
- 電池挿入時、実装時のチャタリング