センス(VSEN)端子分離機能
一般的な電圧検出器では、電圧監視端子(センス端子)とICの電源端子が共通です。この電圧監視端子(センス端子)と電源端子を分離した製品をセンス(VSEN)端子分離機能やセンス(VSEN)端子分離品と呼びます。電源端子と電圧監視端子(センス端子)を分離することで、一般の電圧検出器に無いメリットが存在します。
センス端子分離機能の活用方法
1. 抵抗分圧で高電圧ラインの電圧監視が可能
12Vラインや24Vラインを直接監視できる電圧検出器は多くありません。
このような高電圧を監視する場合、高電圧を抵抗分圧した電圧を監視することで、間接的に高電圧監視する方法が使われます。この抵抗分圧を行ってから監視する方法では、監視端子と電源端子が共通の一般的な電圧検出器では、ICが動作するために使う消費電流により、電源端子電圧の変動が起きるため誤動作の可能性があります。
センス端子分離品では、監視端子と電源端子が分離しているため、監視端子に抵抗分圧した電圧を入力しても、ICが誤動作することなく安全に高電圧を監視することができます。
センス端子分離品を使った、高電圧ラインの監視例を下記に示します。この例では、高電圧の監視電圧を抵抗R1, R2で分圧して、電圧検出器の電圧監視端子(VSEN端子)に入力しています。これにより電圧検出器には高電圧が印加されず、汎用的な低耐圧の電圧検出器を使用することが可能です。
検出電圧 = “電圧検出器の検出電圧” x (R1 + R2) / R2
2.センス電圧が0Vでも 検出信号を維持
監視端子と電源端子が共通の一般的な電圧検出器では、監視したいラインの電圧がICの動作電圧以下になると、ICの内部回路は正常に動作することができないため、監視電圧が低い場合に正確な検出信号を出力することができません。
センス端子分離品の場合、電源供給端子に動作電圧が供給されていれば、センス端子の電圧が0Vまで下がっても、正確な検出信号を出力することが可能です。