投稿日 : 2023年2月17日 / 最終更新 : 2023年4月6日

出力電流に応じて低消費モードと高速モードに自動的に切り替える機能が、Green Operation (GO) 機能です。
出力電流が小さい時は低消費モード、出力電流が大きい時は高速モードに切り替えることで低消費と高速応答を両立できます。

アプリケーションの多くは、スリープといって止まっている状態と、アクティブという動作している状態を持っています。例えばマウスなどでは、動くときは一瞬で、ほとんどの時間がスリープ状態です。

このような、待機時間が長く、動作するときだけ高速応答性が必要なアプリケーションに最適な機能です。

上図の例では、スリープ時には低消費モード(Power Saveモード)として消費電流を0.6μAに抑えて電池消費を出来るだけ抑えます。アプリケーションが動作状態に入り 出力電流が3.5mAを超えると、消費電流を90μAに増やして高速モード(High Speedモード)に入り高速応答が可能になります。

低消費モード(Power Saveモード)と高速モード(High Speedモード)の切替え電流値はヒステリシスが設けられ、低消費モード(Power Saveモード)と高速モード(High Speedモード)を短周期で繰り返すことがないようにしています。

実際にGO機能を搭載した製品と、従来の低消費レギュレータで負荷過渡応答特性がどの程度違うか比較してみます。

負荷電流が1mAの時にはどちらも同じ0.6μAという低消費電流です。
50mAまで過渡応答させた際にはGO機能搭載品は高速モードに入り、負荷過渡の電圧変動量は低消費品の1/10に抑制できます。

負荷過渡応答特性 (VIN=5.0V, VOUT=3.3V, CIN=CL=1μF)

GO機能付き

電圧変動 : 50mV
消費電流 : 0.6μA

低消費タイプ

電圧変動 : 500mV
消費電流 : 0.6μA