投稿日 : 2023年11月14日 / 最終更新 : 2023年12月8日

ここでは、実際に電圧検出器を使った回路設計を行う場合に、適切な検出電圧/解除電圧の選定方法を説明します。

検出電圧/解除電圧の設定が適切でないと

 適切な選定を説明する前に、検出電圧/解除電圧の選定を誤った場合にどのようなことが起きるでしょうか。

よくある事例としては、解除電圧を高く設定しすぎた場合です。
設定例1の事例では、

監視電圧(LDOの出力電圧) :TYP.3.300V

検出電圧         :TYP.3.100V

解除電圧          :TYP. 3.100V x 1.05 = 3.255V         

とLDOの出力電圧が低下した場合に、問題なく電圧低下をMCUに出力することができるように見えます。
しかしながら、実際の電子機器ではLDOの出力電圧や電圧検出器には製造ばらつきや温度特性等により、出力電圧や検出・解除電圧のばらつきや変動が発生します。 設定例1の事例では、ICの製造ばらつきを考慮すると LDOの出力電圧が解除電圧より低くなる場合が存在します。この場合は、一度検出状態になると二度と解除状態に戻らなくなってしまいます。

設定例1) 検出電圧3.1V

適切な解除電圧/検出電圧の設定

実際の機器で、解除状態にならないような検出/解除電圧の設定を行うには、監視ラインの電圧精度(LDOの出力電圧精度)や電圧検出器の検出電圧/解除電圧ばらつき、それらの温度変動等を把握することが重要です。
これらの電圧ばらつきや変動を把握した上で、設定例2のようにICの製造ばらつきや実使用条件での温度変動等を考慮し、監視ラインの電圧下限値が解除電圧の上限値より高くなるように、解除電圧を設定することが必要となります。

設定例2) 検出電圧3.0V