投稿日 : 2023年2月20日 / 最終更新 : 2023年4月6日

リニアタイプの電圧レギュレータの長所/短所について説明します。

長所

リニアタイプの電圧レギュレータの長所は、

  • 入力側と出力側にコンデンサを接続すれば動作する “設計の容易性”
  • 低ノイズ
  • 部品点数が少なく、省スペース
  • 低価格
  • 製品数が多く、最適な製品を選定しやすい

が挙げられます。

特に低ノイズについては、スイッチングタイプの電圧レギュレータであるDC/DCコンバータに対して、大きな優位性を持ちます。

DC/DCコンバータはスイッチング動作をするため、原理上スイッチングノイズが発生します。このスイッチングノイズによりICが誤動作する可能性や、ノイズ対策部品・フィルタの追加等が必要になる場合があります。

リニアタイプの電圧レギュレータでは、スイッチングを行わないため、原理上スイッチングノイズが発生せず、低ノイズの電圧を供給することが可能です。

短所

短所は、リニアタイプであるため、

  • 入力電圧と出力電圧の差が大きいと、損失が大きい / 効率が悪い
  • 入力電圧と出力電圧の差が大きいと、発熱が大きく放熱対策が必要
  • 降圧動作(電圧を下げる)しかできない

が挙げられます。

この短所を許容できるのであれば、リニアタイプの電圧レギュレータが最適な選択肢となる場合が多いです。逆に短所を許容できないのであれば、リニアタイプではなくスイッチングタイプのDC/DCコンバータを検討する必要があります。