投稿日 : 2023年11月14日 / 最終更新 : 2023年12月7日

ここでは、各状態での電圧検出器の内部回路/動作を解説します。
検出時”L”出力、Nchオープンドレイン出力、監視電圧=入力電圧の電圧検出器を例に、各状態の動作を説明します。

A) 解除状態 (検出電圧 < 入力電圧)

入力電圧が設定された検出電圧より高いときはコンパレータ、インバータを通して出力ドライバFETがOFF(Hi-Z)になります。
出力ドライバFETがOFFになるため、RESETB端子電圧はプルアップ電圧になり“H”出力となります。
解除状態では、抵抗 R3をショートするFETがOFFしているため、検出電圧はR1、R2、R3の抵抗で決まります。

A) 検出前の状態(=解除状態)

・RESETB端子は “H” 出力 ⇒ 解除状態
・R1, R2, R3 で 検出電圧を設定
  検出電圧 = VREF × (R1+R2+R3) / (R2+R3)

B) 解除状態 → 検出状態

入力電圧が低下し検出電圧以下になると、コンパレータの出力論理が反転します。コンパレータの出力論理が反転すると、出力ドライバFETがONになりRESETB電圧端子が0Vに低下し”L”出力となります。

B) VINが検出電圧まで下がると・・・

・R1,R2,R3 で設定した値でコンパレータが反転し
 -> 回路全体の論理が反転し、RESETB端子は “L” に反転

C) 検出状態 (入力電圧 < 検出電圧)

検出状態(入力電圧が検出電圧より低い)では、抵抗 R3をショートするFETがONします。このFETがONすることにより、解除電圧はR1とR2の抵抗で決まります。
抵抗 R3をショートするFETがONすることにより、検出電圧と解除電圧の差が発生します。この電圧差のことをヒステリシス幅と呼びます。

C)検出状態

・RESETB端子は “L” 出力 ⇒ 検出状態
・R1, R2 で解除電圧を設定
  解除電圧 = VREF × (R1+R2) / R2

D) 検出状態 → 解除状態

入力電圧が上昇し、解除電圧を越えると、コンパレータの論理が反転し出力ドライバFETがOFFします。
出力ドライバFETがOFFになるため、RESETB端子電圧はプルアップ電圧になり“H”出力となります。

D)VINが解除電圧まで上がると・・・

・R1, R2 で設定した値でコンパレータが反転し、回路全体の論理が反転。
解除電圧 = VREF × (R1+R2) / R2
・RESETB端子は “H” 出力 ⇒ プルアップ電圧を出力 ⇒Aの解除状態に戻る